ACL浦和vs済州の乱闘劇、韓国メディアは「浦和が挑発」「懲戒は済州だけなく浦和も」

5月31日に行われたアジア・チャンピオンズリーグ決勝T1回戦第2戦。浦和(日本)が済州(韓国)に延長の末、2戦合計3-2で勝ち、準々決勝から登場した2008年以来の8強入りを果たしたが、試合は済州にレッドカード3枚が出るほどエキサイト。試合後も済州の選手らがDF槙野智章(30)を追い回すなどの乱闘騒ぎが勃発し、非常に後味の悪い物となった。

”事件”が起こったのは、浦和が3-0(合計得点3-2)でリードした後のCK。サンケイスポーツは「定石通り、ボールをキープして時間稼ぎに出た。これに済州の選手が激高。もみ合いに発展した上、突如、控えDF(ペク・ドンギュ)がビブス姿のまま乱入し、主将MF阿部の顔面にジャンピングエルボーを見舞ったのだ。試合終了後も済州側の興奮は収まらない。観客席に向かって喜びを爆発させた浦和の選手に乱闘を仕掛けた。体当たりをしたり、ペットボトルを投げる暴挙の数々。数人にしつこく追いかけられたDF槙野は、必死になって入退場のゲートに逃げた。済州には試合後も含めてレッドカード3枚が出された」などと報道した。

スポニチは「試合後、マッチコミッショナー、審判団が映像で問題のシーンを精査。一連の騒動で済州に対し、乱暴行為と侮辱によるレッドカード2枚、反スポーツ的行為で警告2枚、浦和にも警告2枚が出された」と報じ、「ビブスを着た選手がピッチを横切りエルボーするなんて初めて見た」という槙野のコメントを載せている。

こういった事態が発生すると過敏に反応して一斉に日本たたきに出る韓国メディアだが、今回は済州側に非があると考えているのか、思ったほどの日本たたきにはなっていない。が、そんな中でもやはり日本を批判せずにはいられないメディアや記者はいる。

FOOTVBALLISTは「終盤に神経戦を越えて乱闘劇を繰り広げ、最悪の仕上げをした」「ベンチにいたペク・ドンギュがビブスを着たまま、グラウンドを横切って相手選手を殴ったのは済州をマナーでも負けたチームにする最悪の行動だった」と一応は済州を批判したものの、「浦和選手たちがコーナー・フラッグの近くで時間稼ぎをしながら反則をし、済州選手らを続けざまに叩きながら、少し恥知らずでいやらしい方式を使った。問題は、早く試合を再開しなければならない済州選手たちが挑発に乗って時間を長く消化することから始まった」と浦和側の挑発に原因があるかのように書いている。

トーナメントでの勝ち上がりやリーグ戦で上位進出を狙うために、リードしているチームが時間稼ぎ的なプレーをするのは当たり前のことで、韓国代表やKリーグのチームもやっていることである。自分たちがやるときは正当性を主張するが、相手チームがやったときは徹底的に叩くのが韓国メディアの特徴。昨年のリオ五輪でも対ホンジュラス戦で、0-1で敗れるとホンジュラスチームを「寝台(ベッド)サッカー」と揶揄しながら猛烈に批判した。「寝台サッカーとは、競技中、選手がファウルなどを受けて転倒したときになかなか起き上がらない行為のことで、主に時間稼ぎのために行われる。グラウンドに寝そべった姿が、まるでベッドのうえにいるようだということから、こう呼ばれるわけだが、一度でも時間稼ぎ的な行為をすれば、この言葉を使って相手チームを猛批判する。

また、FOOTBALLISTは「浦和は、元々相手選手への挑発など、騒動がよく起こったチームだ。ガンバ大阪のように”おとなしい”サッカーをする典型的なJリーグチームとカラーが違う。この点を把握して心理的に備えるべきだった。特に槇野智章は、済州ベンチを激しく挑発した後、怒った済州の選手達から全力で逃走するコメディーのような状況を作った」と槇野を小ばかにする表現でやり玉にあげている。

そして、「済州は脱落だけでなく、乱闘事件による懲戒を甘受しなければならない状況になった。浦和の挑発レベルのひどさによる酌量の余地があるが、終了ホイッスルが鳴った後、両チームがグラウンドの上からロッカールームにわたる神経戦をずっと継続する大きな戦いを行ったため、両チームとも懲戒が重要だ」と済州だけでなく浦和への懲戒も求めている。

JTBC3 FOX Sports解説委員で元イルグァンスポーツのキム・ファン記者は、「浦和がコーナーキックで時間を稼いだ。十分にありそうな行動だ。この場面で浦和選手たちが済州の選手ら推すなど反則行為をした。この時から感情が激しくなった。クォン・スンヒョン・、アレックス、チョン・ウンらが相手ともつれてもみ合いをした。浦和の外国人選手、ズラタンは、小競り合いの中で、手で3と0の形を作り挑発した。その時のスコアで済州を刺激をしたわけだ。浦和選手たちもこの姿を見てズラタンを止めたが無駄だった。」と乱闘の原因が浦和にあると指摘。「この時、済州ベンチからはペク・ドンギュが走ってきて、もみ合いに加担し、阿部勇樹を殴って退場処分を受けた 追って懲戒が出るような状況を作ったことは、適切ではなかった」と付け加えているが、基本的には乱闘の原因を作ったのは浦和と言いたいようだ。

さらに、試合終了後の乱闘については、「現場で試合を見守ったあるサッカー関係者によると」という完全に伝聞の形で、「試合終了後、浦和選手の一部が過度なセレモニーをしてまず挑発をした」と浦和側の非を主張。さらに、「特に浦和のDF槇野が済州ベンチ側を眺めながら水を撒いた後、ズラタンと似たような行動をした。ペットボトルを済州ベンチ側にぽんと投げたという証言も出た。この行動に済州選手たちは我慢できなかった。すでにズラタンの『3対0』のジェスチャーを見て興奮した後なので、激しく反応した。済州選手たちが牧野を追いかけたが、一目散に走ってロッカールームに入ってしまった」と槇野に責任があるとの見方を示している。YouTubeに挙がっている映像からは記事にあるような事実は確認できなかった。

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